葬儀費用とは?

一口に葬儀費用と言っても内容を知らない方がほとんどだと思います。
では葬儀費用の中にはどんなものが含まれるのでしょうか。

葬儀の費用の仕組みをしっかり頭に入れておく事でもしもの時に葬儀社から見積もりを頂き

内容をしっかりと理解する事が出来るようになります。

どの葬儀社も共通して分類される訳ではありませんが、大きく分けて費用には以下の6つがあります。

①葬儀社の費用

葬儀社の基本費用です。
ご遺体の処置や納棺、搬送、手続きや業務に対する費用、人件費、祭壇、設備費用、仏具、その他消耗品など

・葬儀社の費用とは葬儀社が主に行う業務に含まれる部分の料金です。不思議に思われる方も多いと思いますが元々葬儀社の始まりは霊柩車等のレンタカー屋さんでしたが現在では葬儀社はご遺体の搬送・ケアから始まり、当日は会場準備と業者手配が主な仕事です。中小企業の葬儀社さんの中には式場準備や打ち合わせ以外のほとんどを外注に出すことが多いです。中でもお料理・返礼品・搬送・安置は外注するところが多いので支払先が別になる場合が多く、見積上別になっていることが多いようです。

基本的な内容としてはご遺体の処置・業務上の費用・人件費・祭壇料・遺影・設備費用・仏具・その他消耗品(焼香具・ろうそくお線香・受付の道具など)・メモリアルコーナーなどを含む飾り・供物・各種看板・後飾り壇(付随品)が挙げられます。

②施設の費用

式場使用料、火葬料、安置料、お飲み物など

・葬儀には様々なケースがあり葬儀社とは別のところが管理している式場を利用する場合は式場使用料がここに入ります。

ほとんどの場合は「施設」が指すところは「火葬場」です。

ご火葬は葬儀社独自で所持する施設というものはどんな大手でもございません。ですから大抵の場合お住まいの地域を管轄とする火葬場を利用する事になります。東京都は公営の火葬場が瑞江葬儀所・臨海斎場があります。瑞江葬儀所は式場がありませんので直葬(火葬式)には向いてますが一般の葬儀にはご利用は難しいです。臨海斎場は大田区・品川区・目黒区・港区・世田谷区の住民の方が組織区住民となり料金が優遇されます。(他の地域でも対象区域の住民が優遇)因みに組織区住民以外の方のご利用は

〇ご火葬料:約2倍(34,500円に対し70,000円)

〇式場使用料/待合室/控室:約3倍

〇安置料:約3倍(24時間 3,000円に対し10,000円)

※2017年7月現在

となります。

つまり、その他の地域の東京都民は料金やアクセスのことも考えると民間施設を利用する事が一般的だという事になります。

この他、二日間のお食事の際に飲むお飲み物は葬儀社・お料理屋さんが持ち込む事が出来ません。原則として火葬場に併設の売店から提供していただく事になります。

ご火葬後、収骨をして容器に入れますが、この容器も持ち込みのできないところがあり、施設料と一緒になることがあります。

③お料理

通夜振る舞い、告別式料理

・葬儀前夜に行われる通夜式にて振舞われる「通夜振る舞い」と告別式のお料理が主です。

通夜振る舞いはたとえ100名の会葬者がいらっしゃったとしても100名分用意す必要はありません。会葬者のほとんどの皆さんは短くて10分程度、余程のご関係の方以外はいらっしゃらない事が多いです。つまりお一人が十分に一人前を食べる事は想定されない為、6割~8割程度の人数分の量を大皿で用意し、取り皿で食事をして頂く事が多いです。内容はお寿司・煮物・揚げ物などになります。

告別式料理はお食事をされる方がお近い方やご家族ご親戚になることが多いですので通夜のお食事より少なくなることが多く、基本的にお一人お一人のお膳を出すことが一般的です。告別式は午前中やお昼前後が多く、ほとんどの地域ではご火葬中にお食事をします。都内の民間斎場においては他の地域の火葬場のご火葬時間が1時間半~2時間半に対し40分~1時間半といったところでゆっくり食事をする時間がない為、ご火葬の後に別に席を設けることが多いです。

④返礼品

会葬礼品、通夜返し、香典返しなど

・地域によってお品や渡し方が違いますが一般に通夜振る舞いに出席できなかったかたへ「通夜返し」香典のお返しとして「香典返し」などがあります。

近年では当日香典を頂いた時点でお返しする「即返し」が多いようです。
相場は香典の半分~1/3程度で2000円~4000円が一般的です。

用意分は会葬者人数と式でいらっしゃらない方の分を想定し、決めます。
通常使用分のみの後清算ですので当日分は多めに用意してもらうように葬儀屋さんにお願いしておきます。
当日から49日の間後飾り祭壇をご自宅にご用意される方などはそれまでにお越しいただく方の分も考慮して5個~10個程度自宅に置いておきます。後清算の為、お支払いは後日となります。

⑤移動費

マイクロバス、ハイヤー、霊柩車

都内にも専門業者があります。葬儀社に用意がない場合は手配してもらう事になるので支払先が別になります。

会葬者が多く式場のアクセスが悪い場合は駅から式場までをピストン(数回往復)してもらう事もできます。式場を利用する場合は式場から火葬場への移動が必要となる為、マイクロバスやタクシーを利用する事になります。ですので火葬場に併設の式場であればこの移動費は削減できます。

⑥寺院関係

お布施、お車代、お膳料

基本的にはここは葬儀社とは別考えられることが多いです。導師の方と相談して決めるのが一般的です。

 

まとめ

以上の6つが葬儀を行う上でかかる費用の内訳になります。
ちなみにトータル金額は全国平均189万円です。(2016年3月)
実際にネット上で記載されているプラン料金は①だけの料金が一般的です。
皆さんがネットで検索して葬儀費用が48万円だけのつもりでも葬儀社では「①のところだけの料金だ」
というように既に思った以上の金額になってしまう可能性があります。
②は式場、火葬場に直接支払うお金、⑤はお寺に支払うお金ですので別料金になるのは仕方がありません。
プラン内に④と③が入ってたり入ってなかったり10名分だけ入ってたりと業者によって違いがあります。
ネット上に並ぶ料金に差が激しいのはこういったマジックが存在しているからなんです。

インターネットやチラシなどを見る際には以上のような料金の仕組みがある事をしっかり頭に入れてみるようにしましょう。