葬儀で飾る花はやっぱり菊!? | ベテランスタッフが教える葬儀マニュアル10
目次
葬儀で飾る花はやっぱり菊なのか
○曜サスペンス劇場、刑事ドラマや任侠映画等で葬儀、葬式のシーンを見る事がありますがそこに使わている祭壇の花は菊の花のイメージがかなり強いです。
では実際のお葬式では本当に菊の花ばかりを使っているのでしょうか?
最近の葬儀は花祭壇が主流
最近の祭壇は花祭壇を飾るのが主流となっております。
花祭壇はその名の通りお花で飾り付けをします。
デザインやサイズ、段の数、花の種類等によって価格は大きく違います。
花祭壇のサイズや段数
基本的には8尺〜3間程度の祭壇が主流でしたが最近の小さなお葬式の場合ですと6尺(お棺と同じ幅のもの)程度のものもあるそうです。時代の流れは流れとして捉えなければいけませんが小さな祭壇は大きな式場には不向きであり、本当に小さな家族葬で利用されるケースが殆どです。
30〜50人程度の式場にパーテーション等を使用し、小さく祭壇を飾る事もあるようですがなるべくならばせっかくのご家族最後の日にしっかりと飾り付けだけはしてあげたいものです。
3間程度が一番一般的かと思います。(お棺3つ分程度の幅)
段の数は2段から3段程度が主流です。
その他に
・遺影周りをしっかり飾る
・お棺周りをしっかり飾る
などするとより華やかに見えます。
では花祭壇の価格を左右するものは?
花祭壇は基本的にどこの葬儀社でもプランとして用意があります。
しかし価格はどこもバラバラであまり統一されるものではありません。
その理由としては季節の問題と会葬者人数や式場の広さ、各者から届く生花の数量とのバランスにあります。
それから個人らしさを出したいという事でご遺族からの要望によりバラやひまわり場合によっては季節により手に入りにくいお花を指定された場合は大きく価格が変わってきます。
サイズや段数もすごく大事ではありますが飾り付けの際にご家族の方がよく見て欲しい事は花の新鮮さや飾ってある花の量です。
業者によってはこの辺りを誤摩化す業者がおりますので打ち合わせの際には大きさや段を決めた後で花の新鮮さと量がしっかりと確保されてるかどうかを何度も確認しておいた方がいいです。
逆に言えば少ない花の本数で見栄えよくしっかり飾れる業者は良い業者さんとも言えるでしょう。
お花畑の様なイメージで本数を沢山使う場合にはお花の単価がそのまま掛かってきますしデザイン性が良ければその分のデザイン料が入ってくる事を考慮してください。
つまり花祭壇料金を左右する要因は
1祭壇サイズ(幅と段数)
2花祭壇に使われるお花の量(遺影周り、棺周り含む)
3花祭壇に使われるお花の種類
4デザイン
という事になります。
では花祭壇に使われるお花は?
お葬式のお決まりの菊の花
菊の花言葉は
「高貴」「高潔」です。
葬儀にふさわしいお花ですね。
現在ではあまり菊のみを使われる事は少なく、デザイン性のある祭壇などでラインを出す際に菊を使われる事が多いです。他の花と違って菊の花はまっすぐはっきりとした色で咲いているのでラインを出すのに最適なのです。
その他の花に関しては基本的にご家族の要望により決定されます。
特に希望がないけれども菊の花はちょっとという方には洋花でしっかりと飾り付けをして頂けます。
対象者の好きだった色やイメージで選ばれる場合が多いですがその他にも様々な理由があるようです。
花言葉で選ばれる
対象者への思いやイメージ等を花言葉から選び飾るお花として、カーネーション、ストック、トルコキキョウ、スターチス、カスミソウなど選ばれる方も少なくはありません。
花言葉の例
カーネーション:無垢で深い愛
ストック:永遠の美、愛情の絆
トルコキキョウ:思いやり、希望
スターチス:変わらぬ心、途絶えぬ記憶
カスミソウ:清らかな心、幸福
生前好きだったお花で選ぶ
対象者が生前好きだったお花を希望されるかたもいらっしゃいます。
例えば何事にも一生懸命だった方が大好きな情熱的な薔薇や元気で素敵なひまわりや女性らしい百合の花などを選ばれケースもあります。
花祭壇ではなく白木の祭壇の場合は?
白木の祭壇を利用するケースの多くは公共施設を利用する場合になってくると思います。
なぜならば地域により価格は異なりますが無料もしくは数千から数万円で利用する事が可能だからです。
この場合は親戚、ご友人、お勤め先などから届く生花を両脇に飾りますので個々に決定される事があると思います。しかし葬儀社さん同士お花屋さん同士の関係で持ち込み可能かどうかの許可や統一感が無いと祭壇自体が締まらないので「菊」「洋花」のいずれかで統一される事が通常です。
この場合あまりバリエーションが無くある程度の色合いで葬儀社提携のお花屋さんによるチョイスで決定されます。
まとめ
花祭壇と白木の祭壇はどちらにした方が良いのかとても迷うところです。
お花で盛大に送ってあげたいと思うのが愛する家族への最後の願いと言うところもありますので
最近では花祭壇が主流になってきているのではないでしょうか。
お花の種類もほぼほぼ制限が無くデザインも様々です。
出棺前のお花入れの際にお棺いっぱいに皆さんでお花入れを行い、残ったお花は二対を後飾り段にかざり、残りはいくつかの花束にして会葬者に持って帰ってもらう。
このように無駄無くすべてのお花を利用できますので白木の祭壇よりも思いが入ります。
しかしながら沢山の方がいらっしゃる葬儀の場合は生花が沢山届き、それだけでお花がいっぱいになってしまう場合はしっかりとした数段の白木の祭壇を飾るのもよろしいかと思います。
なるべく予算を理由に白木の祭壇を選ぶ事は本来は避けて頂きたいところです。
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